看護師と黒い塊

学校やトンネルなど、怪談話しが多い場所は多様に存在しています。

そんな中でも、人の死が隣り合わせである病院などでも、多くの怪談話しが存在しているのです。

話しの信憑性は定かではありませんが、知り合いの看護師などから話しを聞いても、不思議な体験談は後を絶ちません。

ある看護師から聞いた話しですが、その看護師は、癌病棟で働いていたので、日常的に亡くなっていく方がいたそうです。

患者の性格も様々だったそうで、酷く怯えている人から、何かを悟ったかの様に、穏やかな性格の人もいたといいますが、その中で、毎日、夜の決まった時間にナースステーションを通る患者がいたそうです。

始めは、誰も気にしていなかったそうですが、夜勤が続いていた看護師が、ある患者が毎日決まった時間にナースステーションの前を通る事に気付いたのだそうです。

その事を、他の看護師に告げたところ、他の看護師もチェックする様になり、その患者が毎日、1分の狂いもなくナースステーションの前を通る事が判明しました。

看護師と黒い塊(後半)に続きます。

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看護師と黒い塊(後半)

夜中に、1分間の狂いもなく同じ場所を通るという事は、わざわざ、その時間に目覚めて、狂いがないように行動しなければならないので、どの看護師も不思議に思っていたのです。

その患者は、癌の転移が見つかったものの、経過次第ではどちらに転ぶかは分からい症状にありましたが、特に、酷い症状が出ていないので、昼も普通に生活していますし、看護師と話していても普通でした。

そしてある時、看護師が例の患者に「夜中寝付けないのですか」と尋ねたところ、患者に怪訝そうな顔をされたのです。

看護師がナースステーションの前を通る事を尋ねると、自分では記憶にないが、ただ、生理現象で目が覚めているだけだと思うと告げられたのです。

看護師は、偶然ではない事を確信していましたが、患者を問い詰めるわけにもいかないので、そこで話しは終わりました。

しかし、どうしても納得がいかない看護師は、例の患者が起きるのを見張る事を考えたのです。

とは言っても、仕事を疎かにしてはなりませんので、例の患者が決まって通る時間の5分前に患者の病室の様子を見にいくといったものでした。

そして、実際に看護師が例の患者の病室にたどり着いたところ、患者の声が聞こえてきたのです。

看護師が不思議に思い、こっそり病室を除いたところ、患者が誰もいないベッドの横に向かって話しかけているのです。

看護師は、恐怖を感じたものの、そのまま見続けていると、何もないと思っていた場所に黒い塊が見えるのです。

思わず、看護師が声を上げてしまうと、患者は何事もなかったかの様にベッドから起き上がり、看護師が目に入らないかのように、ナースステーションの方向に向かったのでした。

その看護師は、それ以来、夜勤のない診療所に転職したそうです。